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〝 幼児期に問題となる歯並びとは? 〟
文責 歯科医師 牧野 喜久子
2歳半~3歳で乳歯20本が生えそろいます。乳歯列期の咬み合わせも決まってきます。
幼児期の咬み合わせは今後の永久歯の咬み合わせにも影響していくので、乳歯はどうせ抜けるから、ではなく、注意深く観察していくことが大切です。
幼児期に問題となる歯並びとは、今後の成長・発育に与える悪影響が大きい咬み合わせを指します。ここでは、2つ挙げます。
1・反対咬合(受け口)
反対咬合は見た目でわかりやすいので、幼児期にご相談されるケースが多い歯並びです。
反対咬合には、機能的反対咬合と骨格的反対咬合があります。
機能的反対咬合は、前歯が引っかかってしまい、うまく咬めないので、それを避けるように下顎を前に出して咬んでいる状態です。
骨格的反対咬合は上顎、下顎骨の大きさの不調和がある状態です。真性反対咬合とも言います。
機能的反対咬合を継続していくと骨格的反対咬合に移行していきます。また、頭蓋には重さ約1kgの下顎骨がぶら下がっています。
下顎を前に出していると、身体の重心も変化していき、成長に影響を及ぼしますので、
早めに矯正治療をすることお勧めします。
2・交叉咬合
下顎側方偏位とも言われますが、上下顎奥歯の咬み合わせが横にずれた状態で、上下顎前歯の中心がズレることもよくあります。
重心が横にずれると背骨も曲がり、側弯症の原因になる場合もあります。また、顔が曲がって成長してしまうこともあります。
咬み合わせに少し引っかかる部分があると、下顎はそれを避けようとして無意識にズレてしまうので、早めに咬み合わせのチェックをしましょう。
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