〝 新生児期~赤ちゃん期の歯並びについて 〟
文責 歯科医師 牧野 喜久子
おっぱいやミルクを飲んで、寝ていることが多い時期ですが、生まれて1カ月後には体重が約1.5倍になったりと、毎日毎日の成長が著しい時期です。
お口も身体ひとつですから、身体と同様に大きな成長がみられる時期です。
お口や顎の成長不足が歯並びに影響していることをご存知な方は多いと思いますが、歯が生えていない時期からの習慣が、将来の歯並びにも影響を及ぼしていると考えられています。
成長には適切な刺激が身体にかかっているかが大切です。
今の時期はおっぱいやミルクを飲んでいる時間、寝ている時間が長いので、今回はその時間の習慣を振り返ってみましょう。
〇おっぱいの時間
お口の周りの筋肉を動かしているだけではなく、全身を使って哺乳しています。身体への良い刺激が成長を促進しますので、毎日の授乳で適切な刺激を赤ちゃんに与えられるように気をつけましょう。
簡単にミルクがでてくる哺乳瓶を使用したり、おっぱいの加え方が浅くなっていると、使っている筋肉の種類が異なったり、筋活動量が減少したりするので、適切な成長にとって刺激不足になってしまします。
哺乳瓶の乳首、唇、姿勢など、ちょっとした習慣を見直してみましょう。
〇寝ている時間
上顎は頭の下にくっついていますので、歯並びは頭の形影響を受けます。
将来の歯並びが良くなるように左右対称の丸い頭に育てましょう。
この時期の骨はやわらかいので、形を変えていくことは可能ですが、できるだけ早い時期(新生児~生後半年)の方が効果があります。
同じ部位に力がかからないように頭の向きをいろいろ変えるように気をつけたり、ドーナツ枕を使用してみるのもいいですね。
このようなひとつひとつの小さな積み重ねが、将来の歯並びに直結します。