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​歯科医師の方へ

ヒトの歯がゆっくり順番(生えてくる順序にも意味がありますが、ここでは一つ一つという意味です)に生えてくるという当たり前のような仕組みこそ、独りでは生きていけないフニャフニャの赤ちゃんが立ち上がり自立していくまでの大きな身体の成長をうまくフォローしているように思えます。その時その時の身体の使い方、動きに合わせて歯の向きや生える量を変化させて身体を使いやすいように、自己調整する仕組みが備わってそなわっているようです。身体が成長に伴ってサイズを大きくし新しい歯が出てくるときに、それまで問題なかった場所に問題が生じることがあります。例えば、下顎乳中切歯脱落後に乳臼歯のう蝕が急激に進行し、穴が開く、歯肉膿瘍を形成するなどの症状です。また智歯萌出後に下顎前歯部に叢生が生じるなどは、臨床ではよく遭遇します。これらの現象はヒトの立つしくみ、頭と顎、身体の動きから考察するとよくわかります(直立歯科医学)。ヒトの立つしくみの中で起きる現象ですから、成長による変化だけではなく加齢によっても生じ、好ましくない姿勢(怪我、病気、老化、誤った生活習慣などによる)が崩壊を加速する原因になります。

 

直立二足歩行するヒトはゆらゆら揺れながら倒れないようにバランスをとっています。当然頭も揺れていますし、上の歯は頭と一緒になって動きます。し、下の歯は頭からぶら下がっているので上の歯と異なる動きをしています。従来の歯科ではこのように揺れて動いているヒトの動態(スウィング現象)を想定してきませんでした。ですからこのような仕組みで歯が壊れた場合の対策がとれませんでした。またそのような動態に添わない歯が治療によって入った場合に身体の不調をきたしても解決することができませんでした。スウィング現象によって生じた問題はスウィング現象を理解し、そのコントロールを行わなければ解決しないからです。

目の前の問題を解決するには今の身体とその動きに調和した歯が必要です。個々の身体の形態やどのようにこの先変化していくのかを考慮しなくてはなりませんが、それは非常に難題です。少なくともそこを考慮せずに、歯を削ったり、抜いたり、動かすことは危険なことです。

Swing Activator Appliance(SAA)はそのようなリスキーな処置をせずに安全にスウィングコントロールできる新しい術式です。スウィングの問題を解決する画期的な手法です。そのテクニックは広く臨床に適応でき、「困った!」症例を解決に導きます。ご興味をお持ちの方は日本直立歯科医学研究会HP、SAAセミナー案内をご覧ください。また、こちらの体験動画もご覧ください。


 

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