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ママのお腹の中から始める赤ちゃんのお口育て 〟

~ママの身体を整える~

 

文責 歯科医師 岩前 里子

 

 

赤ちゃんのお口を上手に育てていくには、ママのお腹の中から始めることが大切です。一番大切なことはママの体調がよいことです。例えば高血圧、糖尿病、喘息、心疾患など基礎疾患がある場合はそのコントロールが必要です。内科に通院してお薬をもらうだけではなく、食生活や、生活を見直し、ご自身で体質改善を行うことでコントロールできることが沢山ありますから是非チャレンジしてみて下さい。できればお薬を使わずに改善できる方がママと赤ちゃんに負担が少ないと思います。

医療機関や内科に通院していない状態でなくても、繰り返す頭痛や不眠、鼻閉など、市販薬でしのいでいるようなことはありませんか?これらも生活を変え、体質を変え、そしてお口の中からアプローチすることにより、お薬が不用になることが多いです。

お口の中では、親知らずが時々痛む、歯茎が腫れる、歯茎から出血する、虫歯がある、虫歯の治療が途中の歯がある、歯のないところがある、顎の調子が悪い、歯ぎしりがひどい等の症状は全身の問題に関係することが多く、妊娠中や出産時のトラブルにつながることがあります。
 

1) 歯肉炎、歯周病                            

歯周病と早産、低体重児には関連があることがわかっています。喫煙している人がない人の3倍のリス ク、歯周病は、それがない人の7倍のリスクがあると言われています。つまり、たばこを吸うよりも早産、低体重児のリスクがあるということです。妊娠中は特にお口のチェックや治療のために歯科医院に通ってほしいですね。

2) 虫歯、虫歯治療途中

虫歯があると、お口の中の細菌の数が増えます。生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中は細菌がほとんどいない状態ですが、ママのお口の中の虫歯菌の量が多いと感染させやすくなります。

3) 顎関節症、歯ぎしり、歯のないところがある 

これらの症状は、かみ合わせのバランスが悪いことを示しています。ここでいうかみ合わせは、単なる歯並びの良しあしではありません。立つ姿勢のバランスが悪いかみ合わせのことを示しています。立つバランスがもともと悪い場合、妊娠による急激な体重や体型の変化により、立つバランスがさらに悪くなることがあります。立つバランスが悪くなることにより子宮の位置が悪く(お腹のふくらみが真ん中にない)なります。それにより、お腹の張りが強くなる、子宮頸管が短くなる、逆子になる、腰痛がひどくなる等の症状が出ることがあります。子宮の位置が悪くなることは出産時のトラブルとなりやすく、これは赤ちゃんの頭の形にも影響します。帝王切開のリスクが上がりますし、早産になることもあります。また産後に体調を崩しやすくなります。

 

このようなリスクを避けるために、妊娠前、産前にお口の中の問題、立つバランスを整えておいてください。お口の中が整うことで赤ちゃんとのHaappy Lifeが手に入ります。

​詳しくは、こちらの動画をご覧ください。

 

イラスト:神戸 英恵

是非、立つバランスのかみ合わせを診断、治療できる歯科医師にご相談ください。

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